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地下組織のリーダーのカエサルはハナビにでかい銃を向ける。地下組織の子供ハッパはハナビにしがみつく。
「子供!死にたくなかったら、そいつから離れろ!」 「子供!?お前、この子の名前も知らないのか」 「名前を憶えるのに値することをそいつは何もしていない」 空気がビリビリ震えているように感じた。ハナビの回りを炎が渦巻いているように見えた。僕はこんなに激怒している人を見たことがなかった。 PR |
誰もいない袋小路で、マッチがヨーヨーの練習をしている。両手でヨーヨーを自在に操っている。
ハナビは、あれから笑わなくなった。話もあまりしない。トレーニングはしているが、機械的にやっている感じだ。こんな時代に子供が一人死んだくらいであんなに落ち込んでいるのが僕には理解できない。僕が死んだら、ハナビは泣くかもしれない。でも、他に泣く人間はいない。ただ、消えてなくなるだけだ。ここを出よう。…昨日もそう思った。…その前も、その前も、その前も、そう思った…。 |
倉庫から食料を盗んだ地下組織の子供たちがポリスに囲まれていた。ハナビとマッチは子供たちを助けようとするが、一人が撃ち殺され、ハナビは身を挺して子供を守ろうとする。
ダメだ、間に合わないよ、ハナビ。なんで、そんな子供のために…。 その刹那、マッチの頭の中で声が響いた。 あんたの力借りるよ!踏ん張りな! |
ハナビの部屋。マッチはヨーヨーの練習をしている。相当練習したらしく、様々なトリックをこなしている。
「凄いじゃないか。お前、飲み込みが早いな」 マッチはヨーヨーを自在に操り、ハナビの目の前や耳のすぐそばをヨーヨーでかすめる。 「よし、もう一つやるよ。ヨーヨーの動きは一度見られると読まれるようになる。だが二個だと奴等は処理できなくなる可能性が高い。ほらよ」 |
ポリスと戦かったハナビが、戦いを見ていて気づいたことはないかとマッチに聞いた。
「なんだ、何にも気づかなかったのか。頭を使え、必死になって使うんだ。やられる確率を少しでも下げるために、体を鍛え、頭を使うんだ。いいか、ポリスは俺を見失った。それは分かったか?」 頷くマッチ。 |