不意に子供7人と男女の大人が現れた。マッチは周りを確認し、臨戦態勢をとる。
「あの子か?」
でかい銃を二丁肩から下げている男が子供たちに聞いた。子供の一人が頷いて、何かをささやく。
「おい、君。この子たちを憶えてないかい?君ともう一人の男がこの子たちを助けたと聞いているんだが」
なんだ、この男は。嫌な感じの顔だ。あれは、嘘つきの顔だ。多分、あの子たちは、あの時の子供たちだ。女の人はきれいだけど、背が高いな。どれぐらいあるんだろう。
「どうだい、違うかい?君だろ、この子たちを助けたのは」
マッチが頷く。
「そうか、どうもありがとう!もう一人に会わせてくれないかな」
マッチは、ゆっくりと歩き、袋小路に面する扉の一つを開けて入り、しばらくしてハナビを連れて出てきた。ハナビに助けられた子供がハナビに抱きつく。
「お前か。無事逃げられたんだな。良かった」
男がハナビの前に来て手を差し出す。ハナビは手を出さずに男の顔をじっと見ている。
「私はカエサル。この辺りの地下組織のリーダーだ」
「大層な名前だな」
「?」
「なんでもない」
「墓も君が作ってくれたのか?」
「ああ」
「ありがとう。礼を言うよ」
「ありがとう!僕ね、毎日お祈りしに行ってるんだ」
「そうか。偉いな。名前は?」
「ハッパ」
ハッパは満面の笑みを浮かべている。
「俺はハナビ」
「ところで、君達は変わった武器を持っているそうだね」
「それが狙いか」
ハナビがカエサルを睨みつける。
「我々は戦力を増強しなければならない。仲間になって欲しい」
「戦力をどうするってんだ」
「やつらを倒す。やつらを皆殺しにして、我々は自由な世界を手に入れるのだ」
「皆殺し!?やつらと同じ事をすることに何の意味がある?」
「やつらは暗黒の世界を作るために殺戮を行った。我々は正義のためにやつらに天罰を与える。これは、全く違うことだ。やつらを動かしたのは悪魔で、俺たちには神がついている」
「神か…」
ハナビは腹を抱えて大笑いする。
「あんた、典型的な害虫だな」
「害虫!?」
「自分では悪いことしている気は全くないが、その行為は害であり、災い」
カエサルは鼻で笑う。
「協力する気はないということかね」
「当たり前だ」
「では、君が持っている武器だけもらって帰ることにしよう」
カエサルは少し下がり、肩から下げていたでかい銃をハナビに向けて構える。
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