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「大丈夫だ!こいつは強いから死なない」
光る男が嬉しそうに大声で笑う。 「いくよ!」 ハッパがハナビに小さな袋を投げた。 「でも、使わせな~い」 PR |
おっさんがいる研究所に突入するハナビ、マッチ、ハッパ。先頭に立つハナビが七節棍で警備員たちをなぎ倒していく。階段を駆け下りた瞬間に立ち止まるハナビ。マッチとハッパは左右に散る。フロアの真ん中に光り輝く男が立っている。体のあちこちから小さな装置が突き出している。そして、狂人じみた顔に浮かぶ笑顔はぞっとするものであった。
「うひょー!久しぶりの獲物だ。え、え、え、そっちは女かぁ!うひー、早く殺してみてー!こっちは子供だよ。子供も初めてだ。うひ!今日はなんてラッキーな日なんだ」 |
夜の小路。闇の中で、子供が袋に詰めた食料を確認し、菓子類を自分のポケットに移している。上から小さな影がすーっと降りてくる。
「おい、コイシ」 急に名前を呼ばれて、驚きのあまりコイシは座り込んでしまう。 「俺だよ、俺」 闇の中からハッパの顔が現れる。 「な、なんだ、ハッパかよ。脅かすなよ」 「お前、ビックリしすぎだよ」 「ハッパだって、ビックリするさ…そういえば、お前、地下組織を出たら名前を変えるって言ってたけど、新しい名前は?」 |
「キヨミズさん、この武器はあなたのことを想定してつくられてる」
「私のことを!?」 「そう。このスイッチを押すと先端の小さな銃口が開いたり閉じたりする。閉じているときは一点を狙い、破壊する。そして開いたときは、弾が飛び散り、広範囲に傷つける。速さでよけるものを傷つける」 「それで、お前はあの時変な動きをしていたのか。その武器を手に入れてどうする」 「調べる。こういう武器をつくる奴は危険だ。武器にはつくったものの考えが刻み込まれている。俺はこいつをつくった奴の思考形態を知りたい。生き抜くためには、禍々しきものの心を知る必要がある」 |
丸太の上半分から様々な方向に棒が突き出している。それは、拳法の練習用に人を模してつくられた木人。
「やるよ」 ハナビは高く跳び上がり、一番上の棒に踵落しを放とうとする。 『それでは威力が半減する。なぜ私の様に体全体の力を使って両踵を落とそうとしない』 キヨミズが渋い顔をする。ハナビの右踵が振り下ろされるとともに左足が振り上げられる。棒を右踵と左足がはさんだ瞬間、ハナビはすごい勢いで身をひねった。棒が乾いた悲鳴をあげて吹っ飛んだ。 |