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ハナビは気絶している二人を縛り上げた。
「どっちだ!どっちがこのデカ物を戻したんだ!しかも、俺に何かしやがって」 トラックは目をギラギラ輝かせて、ハナビとハッパを睨みつける。ハッパは慌てて首を横に振る。 「俺たちにはあんたらのような力はないって言っただろ」 「嘘をつくな」トラックは、肩で息をしている。 「なんだ、おっさん、戦ってもいないくせに疲れてんのかよ」 「あのデカ物が出てくると同時にいきなり疲れちまったんだ」 「え!?じゃあ、おっさんがプリズニングを解いたんだ」 「そんなわけない。俺にはそんな力はない」 「一人に一個の能力って決まってるわけじゃないだろ。マッチだって、パイロキネシスとプリズニングの二つの能力を持っている」 「違う。パイロキネシスは僕じゃない」 PR |
おっさんがニヤニヤしながらハナビを見て、「俺はトラック。助けてくれて、ありがとよ」
「俺はハナビ。こいつはハッパだ」 「お前ら、本当に俺たちの仲間じゃないのか?」 「ああ、あんたらのような力は持っていない」 「おかしいな」 「何が」 「バニッシャーの叫びを聞いて消滅しないのは、俺たちの仲間だけのはずなんだが」 「消滅!?」 「ああ。体中からミサイルを発射する大男が消えたのを見ただろ」 「あれか。最初はびっくりしたけど、思い出したよ。あれはプリズニングだ」 「プリズニング?」 |
「勘のいいやつだな」ブレードが残念そうな顔をしながら言った。
「勘じゃない。予想だ。お前の体を改造した奴の考え方は大体分かってきたからな」ハナビは天井にあるカメラをちらと見て、指弾で天井のカメラを次々と爆破していく。 「スターな俺と違って、カメラが相当嫌いなようだな」 「まあな」 「言っとくが俺はお前なんかの予想をはるかに越えた存在なんだよ。それでも俺を倒す自信があるなら、来いよ」 ハナビの七節棍が一瞬にして伸び、ブレードの腹をとらえて電撃を放った。ブレードは体のあちこちから剣を突き出す。 「卑怯者が…」 全ての剣がブレードの体にしまわれ、倒れるブレード。 「ハリネズミか。思った通りだ。それにしても、な~んか、憎めない奴だな」 ハナビが振り返ると、マッチが疲れ切って座り込んでいる。ハッパが心配そうに寄り添っている。 |
天井を見上げるハナビ。
「カメラには見られちまったか…。ハッパ、部屋の隅に行ってろ」 「マッチ姉ちゃんを助けに行くよ」 「ダメだ。俺のサポートをしろ。早く行け!」 ハッパは渋々部屋の隅へ行った。 「二対一でも、俺には勝てないぜ。俺の剣の速さは神の領域に達している」 「神様を舐めてる奴らが多いな」 「俺に切られた瞬間にお前も納得するさ」 「だとよ!ハッパ!」 ハッパがクスリと笑う。 「ば、馬鹿にしやがったな!」 「ハッパ!カメラをなんとかできるか?」 「できるよ」 「じゃあ、頼んだ」 ハッパが黒い指弾を部屋の中央に打ち込む。ブレードが剣先で指弾を叩き落とすと、もうもうと黒い煙が上がる。 「こんなもの何の役にも立つもんか。剣士の研ぎ澄まされた感覚を舐めるんじゃない!さあ、かかってこい。…どうした、かかってこないのか。じゃあ、こちらから行くぜ!」 目を閉じて感覚を研ぎ澄ますブレード。しかし、ハナビの気配もハッパの気配も感じられない。 「あ、あいつ!逃げやがったな!また、卑怯な真似を!」 下への階段へと急ぐブレード。 |
光る男と対峙するハナビ。光る男は立っていることが出来ずに座り込んでしまう。
「これから、あるおっさんを助けに行く。そのおっさんは神の手を持っている。トランスポーターだ。あんたの体に埋め込まれているものもとりだす事が出来る。いっしょに来ないか?」 「俺、かっこ悪いか?」 「自信いっぱいのお前はかっこ良かった」 光る男はにんまりと笑う。 「そうだろ。俺、気に入ってんだ。この体」 「そっか、分かったよ。俺は行かせてもらうぜ。仲間が心配だ」 「仲間か…」 「じゃあな!」 「スパーク」 |